[読書] 今夜、すべてのバーで
今年は読書を多くしようと思い本を読み出す。
今年一発目(というよりは去年の仕掛かり)の本は、中島らもの「今夜、すべてのバーで」。すべての酒飲みに捧ぐ、というコピーにつられて昨年末に購入。そうして、年末年始に酒を飲みながらアル中の本を読むということになった。

表紙
感想文などを書く主義ではないので書かないが、一通り読んで染み入った文がいくつかあったのでここではこれらを紹介しておく。
- 退屈がないところにアルコールが入り込むすき間はない。アルコールは空白の時間を嗅ぎ当てると迷わずそこに滑り込んでくる。あるいは創造的な仕事にも入り込みやすい。(p.61)
- あるいは、リアリティに対してもともと耐性のない人間が、アル中なり薬物中毒になるのかもしれない。(p.127)
- 「教養」のない人間には酒を飲むことぐらいしか残されていない。「教養」とは学歴のことではなく、「一人で時間を潰せる技術」のことでもある。(p.157)
- 「飲む人間は、どっちかが欠けているんですよ。自分か、自分が向かい合っている世界か。そのどちらかか両方が大きく欠落してるものがあるんだ。それを埋めるパテを選び間違ったのがアル中なんですよ」(p.274)
……まさに今の自分を言われているような気がしてならない。
読書でも何でも良いが、今年は「教養」を身につけないといけないな、改めて思った。